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vol.18


青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科教授

北川 哲雄

早稲田大学卒。経済学博士。1981年より運用機関にてアナリスト・調査部長等を経験の後2005年より現職。現在の主な専門は企業によるESG情報開示と機関投資家による責任投資。経済産業省「競争戦略としてのダイバーシティ経営(ダイバーシティ2.0)の在り方に関する検討会」(2017年3月終了)における座長も務めた。 


ESG投資進展への期待

 ESG投資の進む欧州企業の一部ではダイバーシティの促進を含む企業にとってのサスティナビリティ活動は取締役会での重要な協議あるいは報告事項になってきている。サスティナビリティの進展を見守る委員会(社外取締役のみで構成されることが多い)を取締役会の中に設置している企業もある。アニュアルレポートをみると様々な項目について目標(KPI)を定め、一連の活動をPDCAサイクルに沿い詳細に記述している企業も多い。
 他方、ESG投資で定評のある大手機関投資家のアニュアルレポートを読むと、投資対象企業との対話・エンゲージメント活動について詳細に記載していることがある。ダイバーシティ等の進展を始め広汎な問題についての辛辣な評価を与えているケースもある。
 欧州においても10年前はそうではなかった、国連の責任投資原則(PRI)が2005年に提唱されて以来多くの欧州のアセットオーナー(年金基金)や大手機関投資家が署名して、徐々にESG投資が広まったとみるべきであろう。すなわち投資家自身がダイバーシティ等のサスティナビリティ活動促進の旗振り役なのである。
 もちろんESG活動が活発だから企業業績が良好であるわけではない。だからESG投資の中でも主流のインテグレーション投資は両面優れた企業を選択している。ユニリーバは多くのESG投資家が賞賛する企業ではあるが、長期的業績推移も文句なしである。すなわちサスティナビリティの点でもファンダメンタルズ面でも卓越することが投資家に選択される条件なのでる。
 日本においてもようやくESG投資が広まりつつある。PRIに署名する機関投資家も増えてきた。やや遅れたが、5年後には欧州並みの状況が生まれよう。5年後に今を顧みる時、そんな時代があった、と言われるのではないか。否、そうでなくてはいけない。







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