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インタビュー「私とメンター」

現場の第一線女性の中から役員を出すことが今後の課題

アキレス 女性という話になったところで、有能な女性が御社にはたくさんいらっしゃると思うんですが、彼女たちはどんなふうに活躍していらっしゃいますか。

石塚 現場の第一線はやはり女性ですよね。この間も優秀販売員を、お取引先の人も含めて全国で600人をまず選び、更にその中から60人を選んで表彰したんですが、そのうちの8割は女性です。われわれの現場では、お客さまに対して、いろいろなニーズを聞き取り、それに対応していくことに女性が非常に長けています。女性のお客さまからすると、安心感があるのではないでしょうか。
 それから、そういう人たちが歩むキャリアとしては、販売員として専門度を高めるというひとつの道と、販売員を指導するマネジメントという道と二つあって、マネジメントのほうは最終的には役員・経営者へ進むことも必要ではないかなと思っています。ただ、残念ながら、今私どもの会社には女性の役員はいないんですよ。候補はたくさんいるんですが。

アキレス もう何年か経験を積むと有能な女性が役員に上がってくるという段階なのでしょうか。

石塚 女性が現場にこれだけ多くいますし、そういう人たちに対して、頑張ってもらいたいということを見せるためには、そういう人事も必要だと思います。そういったものは、お客さまにも伝わっていく部分があるんですね。株主総会でも、何で女性がいないんだとさんざん言われますよ。いや、考えていますからと言っているんですが。

ライフの中でワークを考え、ワーク以外のことでライフを考える

写真:石塚邦雄氏
アキレス 最後に、この「私とメンター」トップインタビューを読む皆さまに、メッセージをお願いします。

石塚 われわれは、働く人たちもお客さまも女性が大半なわけですし、女性が活躍できる環境を整えていくことは、当たり前のこととしてやっていかなければいけない。
 それから、ワークとライフを並べて考えた時には、ライフのほうが長いんですよね。だから、ライフの中でワークを考え、さらにワーク以外のことでライフを考えるということが、男女とも必要ではないか。
 例えば、もうまったく会社に来なくなったらどうするか。そういう意味では、ボランティアとか社会貢献というようなことは、今後自分たちが退職してからどうするかを考える時に、非常にいいと思いますね。今まで社会の中でお世話になった、あるいは会社にもお世話になったから、これからは貢献するんだと。逆にお返しするんだというようなことを、考えていくことは大事ではないかと思うんですよね。社会にお返ししたいという気持ちがあれば、なにかできるのかなと思いますね。

アキレス 今からキャリアの先、ライフの在り方を考えていくということですね。今日は大変示唆に富むお話をありがとうございました。

※インタビューは2013年3月に行われたものですが、その後、資生堂の池田特別顧問はご逝去されました。


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